日々徒然 

5分で書ける程度の戯言

サイドバイサイド 隣にいる人 ~莉子~

   その日の朝は全くいつもと変わりがなかった。

   ふと見上げたダイニングテーブルの上の梁に、小さな絵が貼り付けてあった。

   鉛筆で、拙く。

   丸い松ぼっくりのような、多弁の花の蕾のような~

 

 

 

 

   過日のことを思い出した。

   

 

 

   その頃、夕食のあと入浴も済ませると美々は莉子の部屋に入り浸った。

   こんな小さな子でも、自分の母とその恋人のことが理解出来ているのだろうか。

   幼い子にこれまで触れることの無かった莉子は、不思議な気持ちで美々と過ごした。元々美々は人懐こいほうだろう。反して莉子は"人という存在"に対して緊張する方である。

   その緊張が嫌で、いつの間にか他者のことを考えなくなった。つまりは自分はひとりだ、別に他人など関係ないではないか、自分は自分の絵が描ければ良いのだ。

    そう考えついたときから、莉子にはあまり色の区別がつかなくなった。美しいのは白い絵の具だった。油の配合で厚みを出し、陰影の濃淡を描く、それは闇の中で見えるたった一つの光り、まるで夜空の月のように莉子の住む暗がりを照らした。

 

   そんな莉子がここに来て興味を持ったのが詩織と美々の母娘だった。

   きっかけは未山だっただろうが、莉子の心を揺さぶったのは詩織と美々だった。

   自分のお腹に宿ったものに戸惑って、不安で、体調も優れずに……闇に埋もれてしまいそうなところを掬い上げてくれたのだ、眩しいくらい鮮やかな色を纏ったひとだ。

   そして美々に"触れる"ことによって、自分のお腹で確実に育っているものの正体をイメージすることができた、不思議な存在。

   子どもなんて煩わしいだけじゃないだろうか。

   きっと彼だって喜びはしない、草鹿にはきっと莉子だけでも充分重荷だったろうに。

   

   いま、自分の傍らで落書き帳に自由にクレヨンで世界を広げる美々に、莉子は気になっていることを聞いた、いやがるだろうか?  だが、聞いてみなければ始まらない、忌避されるようなら許して貰えるまで謝るしかない。

「パパは?」

「美々の?」

「うん、」

「いるよ、でもいない」

「会ったりしないの?」

「うん、会わない」

   打てば響くような速さで答えが返ってきた。

   よく分からない返答だ。

   "いる"も"いない"もたくさんの意味を含んでいるように思える。

   ただ、"会わない"と返ってきたことを考えると『生存はしてるけど、家にはいない、会うこともない』ということだろう。

   あまり感情も乗せられずにあっさり返された答えが、本当は何を示すのか分かりかねて、莉子はそれ以上訊くのをやめた。

   いつまで世話になるのか分からない母娘のことに深く立ち入るのはあまり好ましくはないだろう。それでももしかしたら、母娘と長く付き合うことになれば、そのうち話してくれることもあるかもしれない。

   そしてその頃には莉子自身も、自分と自分の子のことを、詩織と美々に話せるかもしれない。

   この夜、この後に美々を迎えに来た詩織は描きかけの莉子のキャンパスを見てこれは月かと問うた。

   まあるく、それでもちょっと歪に描かれた線——

   むしろこれだけで美々がどうしてこれを未山と受け取れたのか分からない、まだ粗い下書きのようなもの……

   莉子は答えた、これはイメージのようなものを描いているだけで・・・

「そっか、貴女の本当の心ってことだね」

   そう言い置いて、母娘は自らの寝室へ引き取っていく。

   屈託なく投げキスを連発する娘と、それに乗じて一緒にキスを投げて寄越す母に微笑ましさを覚えずにいられない。

   その分、少しだけ考えた、自分の本当の心とはなんだろう。

   理論づければ、莉子が見ている~或いは描きたい未山の姿を美々は同じように受けとった。しかし詩織は違うものに捉えた。

   ところが莉子は実際、未山を月のような存在のように思っていた節がある……自分のイメージなのに"節"などと曖昧な表現になるが、莉子の中で未山という男の子はそんな感じだった。

   たった一つの得難い光りなのに、それは莉子自身の世界を邪魔しなかった。むしろ少しずつ形を変えてもそこにいて、莉子を、莉子だけを照らしてくれた。莉子と、莉子が大切にしたいものを守ってくれた、そのために自分を削っても、傷つけても厭わない様子だった。

   お揃いのタトゥーを入れたのだって……

   未山は後悔しなかっただろうか。

   わがまま放題の、恋人とも言えないような女に縛られて。

 

   だからあのとき——

 

 

 

 

   昼過ぎに詩織から電話があって、未山はそのまま出掛けて行った。

   天気もいいし、本当はまた美々と外遊びする予定だったのだが、詩織の頼みとあれば仕様がない。少し心残りな表情も見せたが、結局出掛けて行った。

   美々は人に対するハードルが低くいらしく、莉子ともすぐに馴染んだ。そんなに顔色を見るなどの様子は見せないが、莉子が嫌がるようなことは言わないし、しない。絵の具でイタズラもしないし、自分の領域で自分の遊びをしてくれて、たまに同じように絵を描いたりして莉子に見せてくるくらい。

   子どもってこんなふうに育つものだろうか。

   莉子はたまに自分の腹と美々を見比べたりして、すると腹の中で何か蠢くような気配が確かに感じられハッとしたりする。そういえば数週間前から腹の中を擽られるような気がしていたが、あれはこれだったのか。

   しばらく莉子の部屋で、それぞれの"作品"制作に勤しんでいたが、いつの間にか眠ってしまった美々を寝かせたまま部屋を出た。

   水を飲み、そういえばこのキッチンでの詩織と未山の会話を思い出す。

   思い出せないものを欲しいと思う。

   食卓を照らす明かり、それは大事なものだからと、詩織は一生懸命思い巡らしていた。

 

   この、梁に貼られた小さな絵は、詩織のイメージ。

   本当の心?

   それは多分、確かに多弁の花の蕾なのだろう。

   何色の花?

   詩織のイメージであれば暖色系の明るくて、鮮やかな色?

   白を重ねてグラデーションする手法でしか色を捉えてこなかった莉子に、僅かに色の感覚が戻ってきていた。

   色の"情報"が煩くて自分の頭の中でイメージしにくいと思っていた。

   しかし詩織や美々の鮮やかさはどうだろう?

   騒がしく訴えてくる色もあろう、けれど莉子を莉子のまま、緩やかに包み込み揺蕩うように揺らしてくれる色もある。

 

「莉子ちゃん」

   もう夕方になっていた。そういえば未山は遅いなと思い始めた頃だった。

   お絵描きに飽きたらしい美々が絵本を抱えて立っていた。

   ふたりで絵本を覗き込みながら、詩織と未山の帰りを待つ。

   穏やかな時間。

   未山に貰った本、未山から教わった"四季"、美々の中にたくさんの莉子が知らない未山がいた。

   そしてそのどのエピソードにも、確かに莉子の知っている未山が存在していた。 

   優しいひと

   その優しさが自分一身に向けられていたとき、莉子は自分のためだけに未山が削られてしまうことを恐れた。未山が削ってくるなにかに、自分も贖いたい、報いたいし、単純に返していきたかった。

   だからあのとき、自分から未山の手を振り払ったのだ、その結果がどうなるのか考えもしなかった。

   そしてどうなったのか、目が覚めてもしばらく分かりもしなかった。

 

   絵本が読み終わる頃。

   莉子の部屋からギャッという動物の呻き声が上がった。猫の"あっちゃん"だ。

   絵の具は片付けておいたはずだが~猫のすること、美々だったら控えてくれるところにも乗り込んでいくかもしれないと、急いで見に行くとキャンパスを繋いで描き掛けている絵の下であっちゃんが丸まっていた。美々が駆け寄り、様子を見るとあっちゃんは跳ね起きて、なんの障りもないようであった。

   絵の方は、と言うと、ほとんど乾いたところによじ登ったらしく以前繋いだところの絵の具が削られ解れている。

   美々がその傷を見上げ、心配そうに呟いた「未山くん、大丈夫?」

「大丈夫、なおせるよ」

「ほんと?」

「ん」

   作業はそのまま、いずれやるとして。

   莉子は美々を伴って部屋を出るとほかの遊びに誘った。とはいえ、莉子に子どもの遊びは分からない。絵本は読み終わってしまったし、じゃあ次は何をしようかと呼びかけただけだ。

   美々は直ぐに自分の宝物のビーズや、綺麗な石や、木の実や種がざらざら入った箱を持ち出してきて、ふたりでビーズ遊びを始める。

   リビングのテーブルの上をコロコロ転がるビーズを追い掛けながら糸を通す。いいところまで繋がると、幼い指先には細すぎる糸の端からビーズが溢れ落ちる。たくさんの小さなプラスチックが磨かれた天板を跳ね、踊るようにまた転がった。

   その度に美々は「あー」と声を上げ、それでもまた同じことを繰り返し、繰り返し。

   失敗することへの恐れがなくて、綺麗に並んでネックレスのように首に飾る真似をする。そしてそれをまた惜しげも無く解き、小皿にカンカンザラザラと鳴る音を楽しむように笑った。

   

   

   未山くん

   

   私は

 

 

 

 

   ある日を境に、未山は姿を消した。

 

   あっちゃんが絵を傷つけてしまったせいで? と美々は思い悩んだようだが、莉子はキッパリと「違うよ、絵はなおした、あっちゃんのせいじゃない」 と幼い友人に言い聞かせた。

「美々、ずいぶん前にも未山くんは私の前から突然消えちゃったの、でもここでまた会えた。だからきっとまた会えるよ」

「来てくれる?」

「うん、未山くんは美々のことも詩織さんのことも大好きだから、きっとまた会いに来るよ」

「莉子ちゃんのことも?」

「・・・、うん」

 

 

 

 

   

   もし

   未山が自らの意思でここを離れたのだとしたら

 

   

   いや

   もしかして彼の身に不慮のなにかが起こったのだとしたら

 

 

   詩織にも莉子にも分かっていた、この家は未山にとって仮の宿り

 

   今の彼の本当のことを、二人の女は何も知らない。

   なにかが起こっていたとしてもここに連絡が来る謂れは無い。

 

  

  

 

   詩織と美々は"美しい"を探すピクニックで見た山の色や空の色を再現する作業を再開した。

   モザイクのように深さの違う緑

   下生えに湿って光る土の色

   輝きながら滑る小川の水面

   色セロファンを切って、重ねて、太陽の光に透かして……床に落ちた光の色を集めた。

 

   莉子もたびたび思い返した。

   シュッシュッポッポ、の掛け声で行進した小道

   足元に集う小さくて言葉の通じない生き物たち

   薄雲のヴェールを纏いながら落ちていく夕日の朱

   

   いつも気づくのが遅い。

   未山や詩織たちと夕日を眺めながら、ここに草鹿もいればいいのにと思った、歌が口から零れ落ちてからそんな風に思った。

   絵なんかよりも美しくて大切で、汚したくなくて、傷つけたくないものが、世界には溢れてる。

   ずっと草鹿はそう教えてくれたのに。

   根気強く、言い続けてくれたのに。

 

   いつも自分のわがままで失ってから気づくのだ。

   だから、今度こそ——

 

   いま、陽だまりのリビングで微笑み合う母娘をこれ以上悲しませたくなかった。

   未山の存在を代わることは出来ないけれど、ふたりのためになにかをしたかった。

 

 

   切ったセロファンを拾い集めて、莉子は借りている部屋の窓に貼り付けた。

   色を重ね、たくさんの色を作り、そして透明な光りを様々な色に変える。

 

    "真っ暗なところでそこだけ明るいの、食卓を照らす明かりって大事なんだよ"

 

 

   ある日の朝、完成した白の絵に美しく虹の様な光りが差した。

 

   

 

 

 

 

   そろそろ上着を厚めのものに替えなければならないと思ったその日。

   だいぶせり出してきたお腹がしくしくと痛んだ。

   37週目の検診は明後日だ。詩織の健康管理のおかげで風邪も引かずに過ごして来たけれどここに来て腹痛だなんて……

 

 

 

 

 

 

 

   こどもは生まれた。

   男の子だった。

 

   名前をどうしよう、と呟くと詩織が今はいない人の名を唱えた。

   迷っていた、アラタの名前をつけたい気もしていた。

   すると詩織が、もしかしたらいずれ会うことがあるかもしれないと言ってくれた。

   そんなことがあるんだろうか。

「莉子ちゃんが介さなくても、会うこともあるかもしれないよ、そのときのために」 と。

   なぜだか詩織の言葉はストンと落ちるのだ、飲み込むことができる。

   今はいない人の名前にしよう、忘れたくないけど忘れなきゃいけないから、とも言った。

 

「未山くんはきっと、もう戻ってこない。

   生きていたとしても、……きっと、」

 

 

   忘れなきゃいけないからこそ忘れられない

 

   ううん

   今もそこにいる

 

   食卓を照らす灯りを

   母娘を見つめながら

 

   静かなキッチンにひとり佇む彼が見えた気がした

 

 

 

--end--

  

   

 

    

 

多愛ない話なんですがね

 言いたいことと言えないことが多過ぎる

 

 キーボードの試用をしています。

 

 なんだろ、押し込まなきゃ反応しないな、このキーボード。

 もう少し丁寧に操作すれば良いのかな_(:3 」∠)_

 

 

 トリリオンゲーム  

 3話、やっと見てるんですけど。

 歌舞伎町のお客が凄く豪華で笑える😆

 最後まで仕込みじゃねえか(苦笑)

 

 

 

 先日某方の企画で〝⭕️の修学旅行〟っていう超レアな旅行があったんですが、これはもう参加必至な企画だったんですが。

 _:(´ཀ`」 ∠):_

 さまざまな要因が重なり行かれませんでしたーーーーーーぁぁぁぁぁぁぁぁああああ>>>>>>>( ˃ ⌑ ˂ഃ )

 

   で、

 寂しかったわけですよ、年甲斐もなく😅

 でもね、参加されてた相互フォロワー(もうオフでも数回会ってるし、おともだちって言って良いかなぁ、本名知らないけど😅)さん方がみんなでお土産用意してくださってたりして、すごく嬉しくて。

    しょんぼりしていた自分が恥ずかしかったり😭💕😭💕🙏🏻⤵️

    ごめんなさい、拗ねたりして(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́⌑ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝)

   

    みんなと会ってワイワイできる今を楽しみたいなって、改めて思いました。

 

 さて。

 ちょっと覚悟して自分でも面白いことをやろうかな、いや、自分的に、個人的に、てことなので皆様にはどうかな?って思いますが。

 でもやっぱり楽しいことって自分で探したり、求めていかなきゃいけないじゃないですか。

 もう少し模索してみようかな、って思っているところです。キーボードの試用をしているのもその一つ。

 道具増やすとやっぱり広がりますよね、きっと役に立ってくれると・・・

 

 

 

 

 

 というちょっと上向きになった直後に炊飯ジャーの内釜欠けさせちゃって泣いてる( ;∀;)

 

 

 

 

 

ほぼ 2ヶ月ぶりの

 

 ご無沙汰でした。。。( ゚∀゚)アハハ

 

 毎日暑いですねぇ 

 暑いのは苦手です、頭に汗かくし、汗疹はできるし〜いい大人が_:(´ཀ`」 ∠):

 

 先月気まぐれのように内容の無い投稿をしましたが、その前の記事は『Dr.チョコレート』でした。

 

 Dr. 🍫 終わりましたよ、大体大団円🤣 

 Teacher=野田哲也(演;坂口健太郎)のフォルムが良くてなぁ🥰🥰🥰

 Dr.チョコレート=寺島唯(演;白山乃愛)もすごく可愛くて、芸達者で、いまの若い人って言ったらちょっと語弊があるかもしれないけど、東宝シンデレラに選ばれるような人は他とはやっぱり違うんだろうなぁって思いましたまる←小並

 物語はともかく、恋愛モードのシチュエーションに賛否があってちょっと残念に思ったのですが、まぁその話はいま旬では無いので・・・置いておきます(苦笑) 

 とにかく素敵な作品で、キャラも坂口さんの演じた役の上でもトップ3に入るくらい好みで、大満足な春ドラマでした。

 

 『サイドバイサイド隣にいる人』で悶々と考察を重ね、終わらないうちに『Dr.🍫』 

 Dr.🍫が終わって一週間後(厳密には8日後)に新たな作品『CODE——願いの代償——』が始まって、もう坂口尽くしの2023年。

 本日7月11日は、Dr.チョコレートで共演した主役の二人のお誕生日です。

 去年の今日は『競争の番人』の初回放送で、テレビジャックしてたんだよ、健ちゃん。誕生日なのにたくさん働いて偉いなぁって思ってたんですが。

 今年も多分お仕事忙しいらしいです、多分朝から晩まで撮影なのかな。

 

 

 

 

 さて。

 

 映画の話をしたいと思います。

 

 

 

 昨日 『一秒先の彼』 観てきました。

 感想 ネタバレしてます、お気をつけください。

 

 

 

 

 

 主人公は、ふたり。

 一秒早いそのペースに誰もついてこられない ハジメくん

 一テンポ遅くて、世間のペースについていかれない レイカちゃん

 

 ポイントは ”名前”  でした。

 そう、名前。

 苗字は選べないけど、生まれたときに命の名前として「命名」される名は、大抵の場合親、あるいは親族とか、名付けのそれなりのところから授けられる。けど最終的に決定するのは親だから、やっぱり親からの贈り物だよね。

 親は子どもに、「良い名」を付けたい、はず。

 なのに、この作品の”件の人たち”は、その名前の時点でつまづいていたーー。

 確かに名前でつまづくって、ある種ハンデなのかも? 

 私自身、実家の姓はわりと珍しい部類……でもないか、今年の大河の時代あたりで活躍した山賊っていうか〜そんな家の名前なのですが、関東ではわりと珍しいんじゃないのかな。少なくとも私が子どもの頃にはあまりすんなり読んでもらえなかった。電話での照会にも「雑木林の ぞう に、賀正の が です」みたいな

 賀正 って・・・電話照会に向かないよね、”賀正”自体。

 あ、つまり私自身、画数多いのね、書道の作品に書く銘なんていつも潰れちゃう、真っ黒。

 ・・・て。すみません、私ごとでした。

 

 

 

 さて、あとはちょっと箇条書きになりますが。

 

 まず、

① 分かり易かった。コメディにとってとても大事な要素だと思います。

 というか、実はあちこち謎が残されているんだけど、それをすっ飛ばしてもいい気持ちにさせてもらえた。

 大体、消えた日曜日、どこに行っちゃったの。いや、あれはレイカちゃんとバスの運転手さん、あとお父さんが過ごしていた時間で、他の〜〜あの花火師さんとか、いつ花火上げたの、あ、ハジメくんだけ寝過ごしたってことで解決なの? 

 というちょっとあやふやな感じも何となくそのままでもいいや、って思える。

 分からなくても、分かり易い、それでいい、コメディにそんな突き詰めた考察いらん。

 

② 前半ハジメくん、後半レイカちゃんの構成。

 でも前半にもちゃんとレイカちゃん出てるし。

 ネタバレ、というより既にW主演って銘打ってあるからなぁぁぁ? 

 

③ 舞台は古都・京都 作品全体にレトロな風味。

 メール、SNS、ネットの時代に、郵便局(これは別に遅れてないけどさ)、切手と私書箱

 私書箱だよ、私も借りたことないな。あ、でもたまに使ってる人いるよね、今でも。

 ラジオに投稿。昔はハガキ書いたんだよ。ハガキ、買ってきてわざわざ書いて、そしてポストに入れに行く、超簡単に書いてもこれだけアクションしなきゃいけなかった30年前。

 なかなかハードル高かったん。その模様は、多分今でも えねっちけー の「生さだ」見ればほんのり再現されているので分かるかもしれない(笑)

 でも、雑誌の「ペンフレンド募集」とか、ラジオにネタ投稿するのとか、その時代の娯楽だったんだよ。今みたいなついったもぴくしぶもいんすたも、こんなブログとかないの、そしたら世間と繋がるのはそういう読者の投稿ページ、視聴者のハガキのコーナーしかなかったの。

 多分、クドカンもたくさん投稿して、たくさん読まれて。

 今作のしょーへーちゃんのようなパーソナリティに、「お、また送ってきたな、でも今回のはイマイチやったな、hahaha」みたいなこと何度も言われてはんねんな。

 まぁつまり、皇の兄妹の町屋がちょっと騒々しいくらいで、作品全体がとても柔らかな雰囲気でした。

 

 

 あとね、気になったところ。

 

 まず、皇家のお母さん役=羽野晶紀さんの名誉を回復してくださってありがとう。

 前作の朝ドラでなんの因果かいやーーーーーーな母親の役やらされて、あれいったい何だったんだろうな。必要なキャラだったのかな、あの八神ってやつが嫌なやつだったってだけで十分だった気がするんだけd(関係ない話題でした)

 あと福室莉音ちゃん、とても歌ごえが素敵でした。あれは、莉音ちゃんが歌っているのよね??? 

 それから子どもの頃のハジメくん、柊木陽太くん可愛い、すごい顔が可愛い、えぇぇぇぇぇ可愛い、ねー、可愛いよね。

 

 顔が可愛いで言えば、岡田さんは「顔100点」な役だったのでそりゃそうだし、元々100点だし。

 果耶ちゃん・・・

 果耶ちゃん・・・・・・

 この人はぁーーーっ

 あのへんなTシャツ着てるから普通の留年生に見えるけど、岡田くんと二人で真っ赤に日焼けして尚且つきれい可愛い、やっと普通に存在する人に見えるというなんかもうどうなの。

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下 シーンがバレてます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 桜子ちゃんとの諍いののち、川に落ちちゃって昔の写真を追いかけた翌朝の夜明け。

 朝日がほの赤く空を染める頃に大学の屋上で眠るレイカちゃんの寝顔が美しくて。

 静謐、というのか。静かに時間が止まっている感じ。

 レイカちゃんが目を覚ますと、時間は緩やかに動き出して。でも世界は止まっていて。

 ”蚊”を捕まえて、それを自慢しにいくレイカちゃんはやっと人並みなことができたと思ったんだろう。

 実は周囲の人たちが動きを止めていて。

 それならなんで自分は動けるんだろう? と多分考えたと思う、それでも。

 いつも誰かにぶつかってしまうキャンパスの中で、借り物の自転車を緩やかに駆るときの踊るように優雅な軌道。

 止まらずに長く続くそのラインにレイカちゃんの解放された心地が表わされていて、見ていてじんわりと目頭が熱くなりました。

 この”人が自分の心に忠実になれた瞬間”というのか〜あぁ、レイカちゃんが踊っていると思えたんだなぁ、心の底から楽しんでいるんだなと思えたんだよね。

 狭い京都の街を空撮(ドローンかな)して、レイカちゃんの表情が見えたわけではないんだけど、すごく嬉しそうな表情でした。

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 あ、それでね。

 交通事故に遭いがちすぎる(笑)

 あれで治ってくれたから笑い話になるけど、ほんとにもうやめて。

 

   あとね、あの自転車のお兄さんになって、レイカちゃんに恐る恐る手を取られたいと思いました変態発言ごめんなさい。。。

 

 

 

 それから全然別な話なんですけど。

   グッズがわりと充実していてですね。

 いやいやいやいや、別に特別充実しているわけではない、んが!

  (さかぐっさんの映画が〜

   なんなん、肖像権縛りでもあんのかな?ってくらいグッズがないから)

 まずクリアファイル、それからラバスト二種、ステッカー封入カードケースとポストカード集。

 それからパンフ買ったらあらららら〜 この前日に一所懸命吟味していたカリンバが買える金額払ってきましたよ?

 オタクの脳内は簡単すぎるなぁ、もうグッズ要らないって言ってなかった自分?

   だからーーーーー

 さかぐっさんの映画でもグッズ欲しい!! 

 推してる間に貢がせてくれと心の叫び!!!

 

 

 

  というところで、今日はここまで。

 坂口さんと白山乃愛ちゃんの誕生日を過ぎてしまう。

 

 

チョコレート🍫日和

 Dr.チョコレート
#TVer
https://tver.jp/lp/episodes/epk0lpv1yy?p=823

 

   チョコレートお腹いっぱい食べたいので、今日の日記はお休みです🥰🥰🥰🥰🥰

 

 

 

   今日のサバサ。…………………………………ꕤ.。

 

 

   

毎日同じ写真ですが #サイドバイサイド隣にいる人

   全部違います😂

 

 

   大阪アジアン映画祭クロージング上映

   公開初日

   舞台挨拶上映(×3)

   昨日と今日のムビチケ消費

 

   6回観て、6回目にして初めて涙が止まらないところがあって。

 

   私は、ドラマや作り物、アニメもそうですが、裏設定とかそういうの関係なく「これだ」と脚本に書かれたものが全てだと思ってるんですよ。

   今回の作品にしても、マジックリアリズムとか寓話的とか様々ないわれ方がありますが、それでも作られた画面の中で描かれるキャラクターが語ること、仕草、表情~~背景や道具、それらが物語ることが全てだと思っています。

   だから分からない物語は、"嫌"とならなければ考え続けてしまいます。

   行間を、余白を~~

   何故ここにこの余白が置かれたのか——

   絵画やイラストの余白だって、線が引かれていないだけで、作品の一部なのです。

 

   まぁ以下は、いつもの独り善がりな戯言です。

   気にせずスルースルー😅👍🏻

 

✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈本日のツブツブぶつぶつ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼

 

 

 

   今日は何故か、ふと莉子のことが入ってきて。

   彼女はまさか、色彩があまり見えなかったのではないか…

   見えない訳では無い、関心がなかった(?)

   

   あの文化祭の日(本当は乗り気じゃなかった)未山が莉子を、あるいは莉子の絵を、見初め夢中になって

   "君が求めてくれるなら すべてをあげる"

   

   白い食べ物しか

   白い絵の具しか

   

   未山は、本当に下に置かないくらい莉子が大切で。 

   それはここに来ても全く変わらなくて。

   いや、いまは少し以前のは変わっていて。  

   それでも彼女の煩わしいことを全てひきうけて。

   

   朝の起き抜け、自分の作業を中断して彼女に水を用意したり

   食卓に零した牛乳の片付け

 

   

   気を使っている

   でも、彼が彼女に対するのはいつもこんなふうに、過保護なくらい・・・  

   少し浮世離れした少女が心配で目が離せなくて

 

   彼女が真摯に向かう絵が大切で

   虫や、風に漂ってくる塵からさえ護ってやりたくて。

   彼女がそれでいいなら部屋の奥に閉じ込めて、作業に没頭させるなど。

 

   

 

   分かってる、彼が優しいこと

   それに甘えきっている自分

 

   だからこそ自分からも愛を返したくて、なにかしたいのになにも出来ない。

 

『なんで私の気持ちが分からないの』

 

 

   "会いに来てよ  うそつき"

   どうして本当にいて欲しいときに、あなたは居ないの?

 

 

 

   実は、草鹿も。

   以前の未山と同じように莉子を愛した。

   未山が姿を消し、戸惑う莉子を支え続けたのが草鹿だった。

   彼との生活は短くなかった。

   いつもわがままを言い、それでも許してくれる草鹿に甘え続けていた。

   自分は未山のものなのに、なぜ未山は自分を捨てたのだろう?

   草鹿と暮らしながら、莉子は未山の姿を描き続ける。

 

   草鹿はそれでも、彼女が大切で、彼女の大切にする絵が汚れないように細心の注意を払い、わがままを受け入れ続けた。

   自分はたぶん未山の代わり、いや、代わりになれるわけはないのだけど、それでも彼女を思い続けた。

   どうにもならないときには、未山に成り代わりたいとまで思いながら

   それでも、

   それでも

   いつか彼の魂が身体を抜け出す。

  

 

✄-------------------‐✄追記✄-------------------‐✄

(何故か間違って更新してしまったらしく、草鹿の部分が消えてしまいました)

   後ほどきちんと書きます。

 

   なんで消えちゃったんだろ😭

   ちゃんと書けてた文章だったのに、同じようには二度と書けません💦

 

 

✄-------------------‐✄✄-------------------‐✄

   

   未山が現れ、草鹿と離れ

   鳥の羽がくっついてしまった絵も

   別にもうどうでもよかった。

   

   自分が何を描きたかったのか——

 

   あっちゃん(猫)がよじ登ってしまった絵も

 

  あのときあの場所に来ることを選ばなければ、私に会うことはなかったのに

 

   "貴方の方が後悔してるのではないの?"

 

   未山と星空を見上げながら。

   彼女は色彩を取り戻す

 

   明るい色のカーディガンを纏う

   お腹の子が動くのを、ちょっと楽しみに待つ

   "美しい"を探しに

   夕日を見ながら思い浮かび口ずさむ歌

   そして美々と半分こしたみかん(色のついた食べ物)

 

 

   彼女は改めて自分が草鹿を確かに愛していたことに気づく。

 

   未山はそれでも、君が求めてくれるなら全部をあげると

   あのときそばにいられなくて「ごめん」と

 

   すべてを受け取ったら別れが待っている

   一度は拒みながら、それでも莉子は言った「ありがとう」

 

 

 

 

2023.4.20  大事な灯り~ #サイドバイサイド隣にいる人 #サイドバイサイド感想 https://meytameda.hatenablog.com/entry/2023/04/20/233000

 

2023.4.16  そこにいない人を思う~ #サイドバイサイド感想 https://meytameda.hatenablog.com/entry/2023/04/16/233000

2023.4.16  公開記念舞台挨拶上映  #サイドバイサイド隣にいる人 https://meytameda.hatenablog.com/entry/2023/04/16/113000

2023.4.14  追求しすぎてはいけない #サイドバイサイド隣にいる人 https://meytameda.hatenablog.com/entry/2023/04/14/233000

2023.3.20  目持っとく  サイドバイサイド雑感 https://meytameda.hatenablog.com/entry/2023/03/20/233000

 

 

     

 

  

大事な灯り~ #サイドバイサイド隣にいる人 #サイドバイサイド感想

   結局

 

   未山という人物は何者だったのだろう?

   

   人ならざるもの

   その表現で片付けてしまうには、彼の柔らかさも優しさも、奇妙な人に出会ったときの戸惑いも、美々に向ける慈愛の眼差しも。

   ふたりの女性に対してそれぞれ向ける情愛の視線も。

 

   何もかもがどうでも良くなってしまうじゃないですか。

 

   過ぎた過去のことを引き摺っているけど、この数年姿を思い浮かべることも忌避するほど恋をした莉子。

 

   隣で眠りながら触れたい衝動と、その安らかな眠りを壊したくないほど愛しい詩織。

 

   確かにその存在は寓話の主人公? 狂言回し? のような立ち位置で、美しい山々の中に紛れているイタズラ好きな精霊たちの相手をするように、人間の価値観では測れない生活をしていた未山。

   それでもふたりの女性の前では明らかに熱を持った肉体と曖昧でやり切れない、また煮え切らない感情を抱えて存在する。

 

   これが神仏の世界のものであれば悩みもせず、悲しみもせずに愛だけを惜しみなく渡して終われるのだろう。

   だけど彼の一部には確かに血の通った部分が見え、それがまた世界を煌めかせる。

 

   太陽にかざした手の、指の間から溢れ落ちる陽光が周囲をかすませるほど眩しくて。

   瑞々しく湿る草木の緑は蒼々と輝く。

   小さくても懸命に蠢き生きるものたち。

   緑の中に花開く赤い花。

 

   暮れて、向かいの山の稜線にゆっくり近づく太陽の鮮やかな柿色。

 

   ずっと一緒にいたかった——

   ずっとずっと

   こうしていたかった……

 

   どこで気づいてしまったのだろう。

   このままでは居られないことはわかっていた、落ち着いたら~、詩織に懇願した言葉。 

 

   そこではなくて

   そうではなくて

 

 

 

   

 

 

 

 

 

   長いこと草鹿と暮らしていた莉子の部屋を見たい。

 

   ずっと、高校生の頃の少し子どもっぽい男の子を描いていた。

   ずっと自分の望む言葉を綴ってくれた、けれどそれが重荷になったのは自分の方だった。

   前に現れた男は、似ていて違っていた。

   空虚、光に透けるほど——

 

 

 

 

   莉子と居た未山、自分の用意した衣服を着ない未山を目の前にした詩織の胸の内を紐解きたい。

 

   捉えどころのない人だと思っていた。

   でも悪意が感じられなかった、愛娘を預けるほど信頼していた……けれど。

   自分が見ていた彼はどんな姿だっただろう?

   そんなこと関係なく、心地よくて安らいだ。

   関係なかった、灯りのような人だったから。

   捉えなくても詩織を、美々を照らしてくれていた。

    

 

   美々は魔法が使える。

   みやまくんと一緒にいれば、色んなものが見えた。その度嬉しくなった、楽しくなった、四季も言えるようになった。

   同じ数字が並んでいるのを見ると不思議にワクワクした。

   牛を届けてお駄賃に貰うソフトクリームは味が濃くて美味しい。

   じゃがいものおじさんはキャンディが好き。

   みんな自然の力に守られながら生きていると、教えてくれた。

 

   姿を消したみやまくんは、自然の中の一部に溶け込んでしまったのだろうか

 

   未山の姿を追い続けた莉子に、美々が示した「そこにいた」未山の魂

 

   未山の魂を望み続けた詩織には莉子が描いた未山の姿

 

   大丈夫、ずっとそばにいる

   あなたたちを照らし続けるよ

 

 

 

2023.4.16  そこにいない人を思う~ #サイドバイサイド感想 https://meytameda.hatenablog.com/entry/2023/04/16/233000

 

2023.4.16  公開記念舞台挨拶上映  #サイドバイサイド隣にいる人 https://meytameda.hatenablog.com/entry/2023/04/16/113000

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